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[2004年11月のPick Up]

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   京大桂キャンパス「西山祭典」

 科学と芸術が出会う場を提供するために、
京都大学桂キャンパスを中心として、京都の学生が中心となり、
様々な展示・パフォーマンスが行われました。


開催期間:2004年11月27、28日

                
 


website: 「new letters from Kyoto 」


  お待たせしました!PICK UP 第8弾は、かねてからお知らせしていた西山祭典です。
会場には多数の外国人や、協賛した地元企業、また地域女性会のボランティアの方々などがそれぞれに店を出し、大いににぎわいました。


まず最初は、主催者の方に質問させて頂きました。
西山祭典2004実行委員会 実行委員長 太田垣慶さん

西山祭典の目的について教えてください。
New Letters from Kyoto (NLK)西山祭典は、新しくできたこの京大桂キャンパスを中心に、科学と芸術を志す主体/個人、そして、生活者(一般の人々)が一堂に会し、この西山という地域から情報を発信していくことを目的としています。

?Q西山祭典開催のきっかけは?
実行委員会メンバーの一人、浅利さんが京大ゴミ部を創った(当時学部4回生)のが1999年5月3日(ごみの日?)でした。当時の副部長、辰巳さん(現在神戸市職員で、僕の中学、高校の先輩です。)に声を掛けられ僕がゴミ部に入ったのが2000年(その時1回生)。
当時取り組んでいたのが環境マネジメントシステムISOで、僕はあまりの難しさに挫折→一時お休み。
環境マネジメントシステムは当初全学での取得を提案しようとしていたのですが、それは難しいということで新キャンパスの桂キャンパスに着目し、ターゲットとしました。それから桂キャンパス周辺で取り組んできたのが桂ECOモデルプロジェクトです。new lettersという言葉がでてきたのもこの頃(2003年)。もっとでっかくなにかできないかと考えた末に、近くには市立芸大や国際日本文化研究センターがあるじゃないか!!と思い至り、科学?芸術?→科学×芸術!ってな流れで今日を迎えました。

開催までの苦労を教えてください。
開催までの苦労で一番大きいのは、やはり「資金集め」です。今回が初めての試みである、祭典コンセプト・構成メンバーが多機関にわたるといった理由から、資金源は純粋に協賛集めでした。「科学×芸術」というテーマはテーマとしてはおもしろいけれど、うち(企業)にとってのメリットや、実際になにができるんや?といったことも言われました。

大きなテーマとして環境が掲げられているようですが?
そうですね。フードサービスのコンセプトは、「ごみゼロ+地産地消」です。具体的には、
ごみゼロ…@ごみになる物(缶・瓶自販機なし/使い捨て容器包装)は売らない
A会場で使い回す容器は食器洗浄機などで洗浄
Bマイグッズ(カップや箸)持参者は10 円引きの特典つき
C有機性のごみ(生ごみなど)は「エコの森京都」で堆肥化
地産地消…D京都西山周辺農家からの食材仕入れ
E西山周辺飲食店からの地元料理
F竹等を使った西山オリジナル調理
といった内容です。

なる程。皆さん、使った食器をお店に返していらっしゃいますね。お祭りではあまり見られない光景です。では、これらフードサービスの店の中で、お薦めは?
僕個人としては、仁左衛門の湯さん協力の餅と、筍亭の筍ご飯+湯豆腐です。絶品!

ところで、先ほどから気になっていたのですが、何故服にガムテープを?
やらないといけないことを忘れないためです。竹中(借りた物品に目印)とかスクリーン(を出現させること)とか。
あとスタッフトレーナーを作る余裕もなかったので、背中に「実行委員長」と。

New Letters from Kyoto (NLK)の、今後の方向、発展性について教えてください。
今回の祭典はあくまでも一つの区切りであって、今後も定期的に発信して行きます。
祭典を同じような時期に西山で行うのはもちろんですが、特に「科学と芸術」については京都市内を中心とする公共・商業施設などの展示可能なスペースやギャラリーの一区画などを、一定期間サテライトPost officeとして提供頂き、ゆくゆくは全国・世界へ展開していきます。
ありがとうございました。西京区の活性化を目指した私たち西京.comとも、いずれ何らかの形で協力できたらいいですね。



さて、それでは早速一番奥でテレビやパネルを出しているテントへ…


エコの森京都 京都有機質資源株式会社 取締役 加藤正一さん

京都有機質資源株式会社について教えてください。
はい、我社は通称『エコの森京都』といい、イオンさんやジャスコさんなどのスーパーから生ゴミを回収し、特別な技術で豚や鶏の飼料になるよう加工して、それを商社に売っています。9社が集まって、約1年ほど前にできました。

特別な技術とは?
『オートレム式湯温減圧乾燥システム』といって、回収した生ゴミを油で揚げて、乾燥し、粉砕するというものです。この技術を使っている企業は、日本でまだ3つ(北海道、九州、京都)しかありません。我社はその中で最大規模です。

エコ、ということは環境に配慮したシステムという事ですか?
我社のシステムでは、使用した水や油をすべてリサイクルしていて、一切外に出していません。もちろん臭いも出ませんよ。

ニュースにも取り上げられ、とても注目されていらっしゃるようですね。
そうですね。見学者もたくさんいらっしゃいます。主に食品関係に従事している方々や、農協関係者、あるいはあなた達のような大学生、また小学校の社会見学にいらっしゃる事もあります。

最後に一言お願します。
詳しくは、我社のホームページをご覧になってください。オートレム式湯温減圧乾燥システムについてもっと詳しく載っておりますので。そして、是非是非、一度見学にいらしてくださいね。

ありがとうございました。最後に、エコの森京都さんの商品を頂いてまいりました。何でも、鉢植えの肥料にもなるとの事。私は祖母にプレゼントして、大変喜ばれました。(感謝!)



お次はトルコ料理のテントへ


アブドゥラさん(トルコ出身)


普段はどんなお仕事をなさっているのですか?
私はトルコ語の教師をしています。トルコ語のほかにもトルコの文化や料理も教えています。
日本に来て10年以上です。

何を売っていらっしゃるのですか?
トルコの紅茶、「チャイ」です。チャイは日本のお茶と同じように、トルコで日常的に飲まれているお茶です。今日のカップは大きいですが、本当はとっても小さいカップで何杯も飲むのがトルコ式です。砂糖を少し入れますが、紅茶のようにミルクは入れたりしません。合いませんからね。

この2段になっているポットは何ですか?
これはチャイ専用のポットです。下のポットで湯を沸かし、上のポットにチャイの葉っぱを入れて作ります。トルコの一般家庭には必ずありますよ。上のチャイを作る部分に直に火をあてず、下から出る湯気で保温することによって、小さなカップでいつでも熱々のおいしいチャイが楽しめます。日本の紅茶のようなティーパックはないんです。

サポートチームの一人がチャイを飲んでみました。なる程、私たちが知っている紅茶とはちょっと違う風味ですね。でも、おいしい!トルコというとあまり馴染みの無い国なので、(土耳古と書くんですね。初めて知りました。)面白い発見でした。



さて、アブドラさんのお隣で、「いらっしゃい!」と大声をはりあげ肉をそいでいるのは?


シムシェク・ジュネイトさん(トルコ出身)

何を売っていらっしゃるのですか?
ケバブです。トルコの伝統料理で、パンに野菜と肉をはさみ、ソースをかけて食べます。肉はチキン、牛、羊といろんなものを使いますし、野菜もその季節季節で旬のものを使いますから、今日はチキンとキャベツですが、玉ねぎやトマトをはさむ事もあります。

かわった機械ですね。何という名前なのですか?
これはドネル・マキネスィといいます。ドネルとは、トルコ語で回転するという意味です。 家庭料理ではなく、大抵レストランで食べます。レストランならもっと大きな機械で、二人がかりで切っていますよ。

変わった服を着ていらっしゃいますが、トルコの伝統衣装なのですか?
ええ。首に巻いているのは、ホーシュといって男性用のスカーフです。下に巻いているのは、柄が地域によって違いますが、本当はベルトとして使う事が多いです。上着は、祭り専用の服で、日本でいうとハッピのようなものですね。今日はお祭りなので特別に着てみました。

普段はどんなお仕事をなさっているのですか?
大阪産業大学を卒業し、今も研究室に残ってマーケティングの勉強をしています。将来は自分の店を持ちたいと考えています。

よかったらトルコ語を教えていただけませんか?
いいですよ。
こんにちは→メルハバ
いらっしゃいませ→ホシュ ゲル ディニーズ
ありがとう(ちょっと難しいですよ)→ティシュ キュル エデリム
(そこで、アブドラさん登場)
「ティッシュくれ」で通じますよ。

おお!さすが先生です。わかりやすい!!



お次は京大生協さんにいってみましょう。


京大生協 あきもとさん

何を売っていらっしゃるのですか?
今日は寒くなりそうだったので、あったかいうどんとおでんです。

出店にあたり何か苦労はありましたか?
いや、特に無いですね。いつもの仕事の延長線上だし。ただ、こうして地元の方々もたくさんいらっしゃっているようですし、この西山祭典に貢献したいという気持ちは強いですよ。

西京について思う事は?
新しくて、まだ発展途上の感がありますね。ただ開発が進む割に、住民がそれについていけてない気がします。僕は東京出身ですが、東京のニュータウン地区に似ている気がします。

ありがとうございました。皆さんおそろいのハッピで、気合十分ですね!



お次はなにやらテーブルに竹筒が並んでいるようですが??


京大農学部の3回生 カミムラさん

何を売っていらっしゃるのですか?
竹筒に入れた抹茶プリンです。おいしいですよ!

と、そのデザインと神秘性に惹かれて購入。

取材班グルメ担当が活躍。
珍味・・・?


どこで竹を調達したのですか?
あっちのテントにいる、仁左衛門の湯の社長さんが竹林を所有していらっしゃって、そこで頂いてきました。結構切るのは大変でしたよ。西山祭典だから、材料を西山で調達しようと思って。それでこの辺りは竹が有名ですからね。プリンなら作れるし、竹筒のプリンを作ろうと考えたわけです。

出店にあたり何か苦労はありましたか?
出店にあたりというか、今朝、寝坊しました。あわてて自転車に飛び乗って、40分かけてここまで来ましたよ(笑)。

西山祭典について思う事をお願します。
そうですね。この桂キャンパスは研究室が多いので、結構閉鎖的かもしれません。だから、こういった祭典をきっかけにしてもっと外との繋がりができていけばいいなと思います。

ありがとうございました。サポートチームの一人、某も遅刻してきたので、お互い苦笑い。やっぱり遅刻は駄目ですよ!



さて、お隣はなんと立命生のようですが…


国際青年環境NGO SAGEのみなさん

皆さん立命生なんですか?
いいえ。ここにいるメンバーはほとんど立命館の学生ですが、代表者は同志社大の学生です。

西山祭典に関わった経緯を教えてください。
SAGEのプロジェクトの一つ、復活屋のメンバーの一人が、この西山祭典の実行委員会のメンバーなんです。それで、盛り上げるために店を出してくれないかと頼まれまして。

何を売っていらっしゃるのですか?
おからクッキーと豆乳ココアです。健康ブームだから、とみんなで決めました。

出店にあたって苦労した事は?
クッキーを作るのが難しかったですね。家で生地を作って焼いてきたのですが、生地を作れる人間がいなくて。それに豆乳も結構高かったので、低コストに抑えるのが大変でした。


国際青年環境NGO SAGEについて。
 SAGEは、いろいろな関心を持つ若者が集まり、世界規模の諸問題の打開策を探りながら、広く社会一般に情報提供・啓発活動を行うとともに、実際に問題解決の一つの力となるために、このような問題に対して今まで関心の薄かった人、あるいは活動の機会を探していた人が気軽に加われるような土壌を作ることを目的として、様々なアプローチで活動する、京都の団体です。
 現在は、世界レベルのネットワークの中でWTOやIMF、世界銀行、地球温暖化などの国際レベルのトピックに積極的に関わっていくとともに、身の回りの人とのつながりの中でこれらの問題に対する関心を高めること、そして実際に目の見える形で問題の解決につながるステップを踏むことを目指しています。
かたやや映像祭・クラブイベントやファッションショー、かたや国際会議への参加、そして国内でも省庁や企業、学者やNGOの方などをお招きしたシンポジウムやセミナーの開催、さらには学園祭でのイベントづくりや地域のイベントでのゴミ対策、途上国へのスタディーツアーなど、さまざまな活動に取り組んできています。
(SAGEホームページより抜粋)


メンバー大大、募集中との事ですので、皆さん一度HPをご覧になってはいかがでしょうか。



最後は先ほどカミムラさんがおっしゃっていた、仁左衛門の湯に行ってみましょう!


仁左衛門の湯 社長 小泉さん
ここでもグルメ担当が活躍。

仁左衛門の湯について教えてください。
京都初の本格天然温泉で、6年前オープンしました。この辺りは桓武天皇と縁があり、桓武天皇の母、高新笠の地元だったそうです。それに、この場所には桓武天皇の第二夫人が住んでいて、その夫人がまたとてつもなく“べっぴんさん”だったそうですよ。だからここを掘ると別嬪さんが出てくるぞ−って言われましたわ。

仁左衛門の湯のウリは?
うちは毎朝9時45分頃からラジオ体操していましてね、ご近所のお年寄りがたくさんいらっしゃって、体操で汗をかいた後うちの温泉をご利用いただいている、というわけです。

西山祭典に関わった経緯を教えてください。
いやあ、本当にすぐ近くなんで、こんな祭典があるなら協力させていただこうという事になったんです。桂キャンパス前の道をずっと降りていって、国道に出たらすぐですよ。

仁左衛門の湯のパンフレットとチラシを頂きました。チラシは何と芸大の学生が書いてくれたとの事。結構イラストが笑えます。皆さんも是非ゲットしてください!


次に、仁左衛門の湯のお餅作りを手伝っていらっしゃるボランティアの、桂坂地域女性会会長の井ノ崎さんにお話を伺いました。
西山祭典に関わった経緯を教えてください。
仁左衛門の湯さんのお手伝いとして参加しようという事になりました。京都には、京都市地域女性会という団体があり、さらに各地区によって支部があります。私たちは桂坂地域女性会といって、全員この辺りの住民ですよ。

なるほど、地元の方ですか。では最近の西京についてどう思われますか?
西京は、ちょっと前まで右京の一部だったんですけどね。最近洛西ニュータウンができて変わってきましたね。人口がどんどん増えていて、小学校なんか児童数が800人くらいだそうですよ。市内のほうなら考えられませんね。ただ、そうして外から入ってきた人たちと古くから住んでいる人たちの繋がりが薄いから、なかなか地域が一つにまとまらない感はありますね。だから、こうしてネットを通じてコミュニティができるというのは嬉しいですね。主婦は結構ネットしていますから。有益な情報が載っていればみんな見るようになると思いますよ。

貴重なご意見ありがとうございました。最後にサポートチームは臼と杵でついたお餅を振舞っていただきました。のび〜〜〜る!噛み切るのが大変です。それにおなかにたまりますねぇ。エネルギー充填でさくさくステキな人の取材に行きましょう!



お忙しい中取材にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!そして、こんなに長い記事を最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!!PICK UPでは主にフード関係のお店を取材いたしましたが、その他目に付いたものもこれからなんでも掲示板に載せていく予定ですので、そちらも一緒にお楽しみくださいv

そして、感想、意見等をどしどし何でも掲示板にお願します!

(マキヨ@サポートチーム)



「私を取材して!」、「こんなことがあるんだけど取材してみない!?」っていうような情報をお持ちの方は、 mailto:support@nishikyo.comまで!タレコミ待ってます!

感想、メッセージは『写真もOK!なんでも掲示板』で!

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来月は、西京区のどんなすごい人・すごいものをPickUp出来るのでしょう?こうご期待!

 

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