Kyoto Shimbun News 2004年12月11日(土)

「地域で子どもを見守ることが大切」宇治でネットワーク会議

 子どもが被害者となる事件を防ごうと「宇治市子どもの安全な生活を守るネットワーク会議」が11日、 宇治市の生涯学習センターで開かれた。1年前に起きた宇治小事件を経験した住民が「無理せず、 地域で子どもを継続して見守ることが大切」と呼びかけた。

 同会議は、市教委の諮問機関が「学校は地域ぐるみで守るべきだ」と答申したことに加え、 奈良市で児童が誘拐殺害された事件を受け、市教委が開いた。小中学校長やPTA会長、 各団体代表ら約150人が出席した。

 市教委担当者が、登下校中の生徒らが不審者に声を掛けられたり、暴力を振るわれる事件が増加していると報告した。

 続いて、宇治小安全連絡会長の奥西隆三さん(55)が1年の取り組みを振り返り「散歩や買い物を子どもの登下校時 にするようみんなで話した。子どもを見守るには、できる人が無理なくやらないと、長くは続けられない」と語った。

 また、谷口知弘立命館大助教授が、学校と住民がイベントを通じて一体となった事例を紹介。 「防犯活動に限らず、世代を超えた交流が地域の力をはぐくむ」と述べた。


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